勉強を楽しくやれる方法はないものか。
何かを学ぼうという時、まず必ずと言っていいほど出てくるのがこの考えです。
勉強なんて、数学マニアなどの例外的な人を除けば無味乾燥さから逃れることはできないのが普通ですし、だからこそ途中で挫折してしまうわけですから。言い方を変えれば、もし楽しくやれるんなら挫折もしないだろう…というのは、当然の帰結とも言えます。

それは、英語も例外ではありません。様々な工夫を凝らした教材も生み出されてきました。
その中でも男性限定で異様に目を惹くのが、「エロ系の英語学習教材」。
この記事では、様々な工夫を凝らした過去の教材の例を追うとともに、これらエロ系教材の価値がどうなのかを見ていきたいと思います。
エロで英語?と思うかもしれませんが…あるんですよね、これが。

スポンサードリンク

普通の参考書では難しい「面白い英語学習」の試み

英語学習に付加価値を

まず、エロ系教材に触れる前に、こうした教材が生まれるまでの流れを考えてみます。

英語の学習というと、普通思いつくのはターゲットなどの単語帳や、いかにもな文法問題集でしょう。いわゆるまっとうな参考書という奴です。ただ、これらによる勉強は、文字通り判で押したように苦痛を伴いますし、嫌になる人も多いでしょう。
慣れて長文が読めたりする所までくれば確かに面白くなってくるのですが、そこまで行きつけないのが問題なわけです。

そこで登場したのが、付加価値をつけようという話です。
わかりやすいのが学生向けの受験参考書などで、最近は表紙に漫画家を起用して、美少女のイラストを描かせたものも少なくありません。というか、本屋に行くとそんなのばっかりです。
とはいえ、これらの本は少しでも興味を持ってもらおう…という意図は伝わるんですが、中身は旧来の参考書のまんまなので、ちょっとしたエッセンスくらいにしかなっていない印象です。

ストーリーやキャラが英語への興味を持続!

ただ、中には徹底的にやったものもあって、たとえば少し前にでた『萌え単』シリーズ(三才ブックス)。
発想としてはZ会の有名参考書『速読英単語』に近く、ある程度長さのある英文を読ませながらその文章に登場する英単語を覚えていこうというものです。
ただ、違うのはその英文がストーリー仕立てになっていること、さらに、そのストーリーがいわゆる萌え成分100%なこと。
萌えキャラの挿絵も、前述の表紙だけにイラストを描くといったレベルではなく、全編にわたって差し込まれています。
こういうジャンルに普段から親しんでいる人にはドンピシャで、実際に発売当時はかなりのヒット商品になりました。

音声教材にも同様のアイデアのものはあり、ヒット作家・シドニィ・シェルダン氏を起用して教材用にオリジナルの小説を書かせた『イングリッシュ・アドベンチャー』シリーズなどが代表でしょう。
朗読するのも喋りの緊迫感には定評のある名優・オーソン・ウェルス氏。
筆者はさわりだけ聴いたことがあるんですが、音声だけとは言え映画みたいな音楽も相まって、かなり雰囲気のある作りになっています。

これらは言い方は悪いですが、ストーリーへの興味やキャラクターの魅力で吊ろうという話なわけで、それだけに興味が持てないと何の意味もありません。
逆に言えば、興味さえ持てるなら、英語学習の上でなかなか悪くないアイデアです。
何しろ、英語がある程度使えるようにならないと、何を書いてるのか、言ってるのかさえわからないわけですから。
興味を持続させるという意味では、かなり効果的なのではないでしょうか。

ポルノを活用した学習方法とその効用

昔からある、「ポルノで英語学習」という発想

さて、ここまではわりとマトモな付加価値づけの例ですが、ここからが本題のエロ系教材についてです。
何となく想像はつくでしょうが、この手の教材のスタンダードは「ポルノで英語を学ぼう!」というもの。これ、実は結構昔からたまに見かけるジャンルで、筆者も受験時代に目を奪われた覚えがあります。ドマイナーなジャンルではあるものの、今でも時々類書をみかけるので、根強い需要はあるのでしょう。

具体例を挙げるのは避けますが、書籍では数は少ないものの「ポルノ 英語 マスター」あたりのキーワードで検索すれば、類書は何冊かドン!と出てきます。
確かに、男の性欲を英語学習に転化することが可能なら、これほど強いものはありません。

ただ、この手の教材については、個人的な感想を言えば、実効性には疑問符がつくかな、というのが正直な所。
何より致命的なのが、登場する単語や言い回しが特殊過ぎることです。特に受験の時は、「ユアペ●ス、カモーン」なんて覚えたところで役にたちませんし。

それに、ストーリーものと違って、英文の内容で興味を引くという点でも弱い気がします。
国内のものもそうですが、官能小説は元が実用重視なので、ストーリーそのもののけん引力はそんなでもないんですよね。
エッチい雰囲気に浸る方が重要なわけです。
そうなると、英語そのものの読みはずさんでも、雰囲気さえ感じられればそれでいいやってノリになってしまう人が大半なんではないかと。

エロサイト発!着エロ動画で英会話を学ぶ!

では、書籍以外ならどうか。
実は、動画でもこういう発想に近いものはいくつかあります。
教材という形でさえありませんが、某エロサイトでは英語学習にフォーカスした動画もあったりします。筆者がみつけたものでは、いかにもそそる服装の外人女性が講師になって、よく使う英会話フレーズを教えてくれるというもの。

過激な描写が重視されるエロ動画の世界において、このシリーズは着エロレベルにとどめています(一部、「ご褒美」と称して電マオナニー動画もあります)。
したがって、エロと言う意味ではかなり控えめですが、着エロ好きには結構イケます。
ハッキリ言ってわざとらしいと言えばわざとらしいのですが、ブラの肩紐を外した状態でエロポーズを取られたりすると、なんというか、王道っていいなぁ、と実感します。

ただ、これにしても、下半身への効果はともかく、英語学習への効果というと正直微妙な気が…着エロと書きましたが、なまじきわどい格好の金髪女性の姿を動画で直接見られるわけで、英語の方はそっちのけで見入ってしまう可能性の方が高い気がします。

英語の裏の使い道を知るという意味では有意義かも

と、かなり辛い評価を書いてしまいました。
ただ、その一方で、エロが勉強にまったく効果がないかというと、それは違うと思うんです。
たとえば、英語が使えるようになって金髪のおねえちゃんと一発やりたいぞとか、そういう欲求があれば、勉強の意欲は格段に変わってくるでしょう。
結局、勉強する側の熱意次第で同じ教材を使っても全然その効果は変わってくるってことです。面白くない結論で申し訳ないけど。

そういう点から言えば、これらのエロ系教材は、欲望を喚起しながら英語への興味を沸かせるという、「入り口」の役割としては悪くないと思います。
また、普段真面目に勉強している男性が、ちょっとした気分転換というか、興味本位で見てみると、違った英語の側面が見られて、熱が入るかもしれません。
考えてみたら、英語も言語である以上、教科書に載ってるような真面目な使い方ばっかりされてるわけもないですから。
ある意味では、言葉というものの裏の使い道と、その楽しみ方を教えてくれる気がします。

繰り返しますが、試験を間近に控えた状態で熱中するようなものではないです。
でも、言語に親しむという本質的なところを考えると、会社などで無理やりやらされる勉強よりは有意義な気がします。
そういう意味では、ある種学習の意味を考えさせられてしまうかもしれません。

スポンサードリンク